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部屋に入ったヒュアキントスは、目の前の少年を見て思わず驚きの声を挙げてしまった。
(すごい…こんなに綺麗な男の子、今まで見たことない…!!)
目の前にいる少年の美しさに、ただただ圧倒されるしかなかった。
まさに、最も美しい少年と表現しても過言ではない。
それほどその少年は美しく、まるで後光を放つかのように光り輝いて見えるほどだった。
銀色の絹のように美しい髪に、エメラルドグリーンの大きな瞳はまるで宝石のように光輝いている。
外見年齢は15歳くらいだろうか?ヒュアキントスより少し高いくらいの身長で、背格好からするとまだ幼さが残っているようだ。
しかし、それに反して醸し出す雰囲気はとても大人びていて、気品のようなものを感じる。
少年はヒュアキントスの姿を見るとニッコリと笑って言った。
彼は優しげな声で言う。
その声は耳心地の良い響きを持っていた。
「やあ、君もここに呼ばれたの?」
にっこりと微笑んで、その少年はヒュアキントスに問うた。
「う、うん。君も?」
「うん、そうだよ」
そう答えて、少年はゆっくりとヒュアキントスに近づいていった。
「ーー驚いたな」
「え?」
「君みたいに綺麗な男の子、今まで見たことないから」
先ほどヒュアキントスが彼に思ったことと、全く同じことを彼は言った。
「え!?そんな…僕も君を見て、こんなに綺麗な男の子、見たことないって思ったよ」
「ははっ僕たち、同じことを思ってたみたいだね」
そう言って彼は笑った。
その笑顔は眩しく、見る者を魅了するような笑みだった。
「ねえ、名前を聞いてもいいかな?」
「僕の名前はヒュアキントス。君の名前は?」
「僕は、ガニュメデス」
「そう。素敵な名前だね。君に似合って」
二人が名前を教え合っていると、小さなノックの後、ドアが開いた。
(!!!)
開いたドアから部屋に入ってきた少年の姿を見て、ヒュアキントスはまたしても驚いて目を見張った。
(すごい…何て綺麗な男の子なんだろう…)
ガニュメデスの美しさにも圧倒されたが、その少年も負けず劣らずなほど綺麗で美しかった。
年の頃は、人間でいう16歳頃といったところか。
背丈は170㎝前半くらいだろう。
スラリとした体形でモデルのような体型をしている。
美しく切れ長の緋色の目に薄い唇は、どこか妖艶な雰囲気を漂わせていた。
髪は銀色で艶があり、器用にセットされていて美意識の高さを伺わせた。
表情は無表情だがとても端正な顔をしていることは分かった。
肌の色は透き通るように白くきめ細かい肌で、まるで雪のように真っ白だ。
「やあ。君も呼ばれたみたいだね」
「…………」
ガニュメデスは優しく微笑んで話しかけたが、彼はそれを無視した。
その次の瞬間、大きなノックの音が聞こえ、勢いよくドアが開いた。
(!!!!!!!!)
またしてもヒュアキントスは驚いたのだが、その理由は他の二人とは少し違った。
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