出会い

2/4
前へ
/48ページ
次へ
その頃のわたしは、とある企業のプロジェクトに参加していた。 全国的にサービスを展開していくというタイミングで、そのメンバーの一人として選出された。 実績はもちろん経験もほとんどないわたしに、なぜ声が掛けられたのか… 今でも不思議で仕方ない。 業務を遂行することに必死になってしまうこともあったが、その中で楽しみを見出しながら、日々を過ごしていた。 サービスを展開していく中で、様々なイベントを企画し、開催していた。 100人以下のアットホームなものから、数千人規模のものまで。 最大規模のイベント開催に向けて準備をする過程で、人員不足が顕著になり、本社から一日だけ助っ人がくることとなった。 その当時、駅近に住んでいたわたしは、遠方から来るスタッフの送迎を命じられることが多々あった。 「〇〇さん、今回もお願いしていいかな?」 「承知しました!」 特に迷うことなく、二つ返事で引き受けた。 イベントまで残り5日間。 焦りながらも自分のできることに集中し、仕事に取り組んでいった。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加