空白の六年間

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6年の間、彼との関わりは全くなかったのかというと、実はそうでもない。 SNSでの繋がりはあったため、近況は何となく把握していた。 いいねを送ったり、たまにコメントをしたり そんな些細なやりとりをしていた。 彼の投稿はいつも、仕事のことが淡々と書かれており、わたし自身もその投稿に刺激をもらっていた。 同い年で、同じ業種で、同じ時期に起業した いわば戦友 遠く離れた地で奮闘している彼の姿を見て、わたし自身も勇気をもらっていた。 そんな彼との歯車が回りはじめたのは、今から2年前のこと。 厳しい残暑が終わり、爽やかな秋風が感じられる季節だった。
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