ライバル

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ライバル

1975年. テンポイントはデビュー戦をぶっちぎりで圧勝すると、そのまま勝ち続け阪神3歳ステークスという言わば競走馬の新人王決定戦レースもまたまた圧勝する。 そして年が明けた。 1976年. 「もうこの世代はテンポイントが最強だ、関西馬が主役になるんだ」 と人間の勝手な期待を受けたテンポイントは年明け初戦も勝利する。 だが、やはり関東にも今年の期待馬がいたのだ。 その名は「トウショウボーイ」。 トウショウボーイはテンポイントとは異なるレースを連勝中であった。 そんな2頭がビッグレースである皐月賞でついに顔を合わせる。 どちらも無敗のままここまでやってきた。 東のトウショウボーイか、西のテンポイントか? ギャンブル色の強い時代だったにも関わらず2頭のライバル関係がドラマ性を呼び「TT決戦」と称され、競馬ファン以外もこの戦いに注目を集める。 例年以上の注目を集めた皐月賞。 1着はトウショウボーイ、2着はテンポイントのライバル決着。 だが着差は5馬身差(馬が5頭分、差が開いたという意味)。 トウショウボーイの圧勝であり、ライバル決着に満足するファンが多い中、「東京モンにボロ負けやん!」と落胆する関西人たちであった。 それだけではない。 この年、テンポイントはトウショウボーイに一度も勝てなかった。
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