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異変
異変は発表後、すぐに訪れた。
実は手術は失敗していた。折れた部分を結合していたつもりが実はズレが生じていて、折れた骨は患部に突き刺さり、腐敗して骨がむき出しで見えていた。
これによって蹄葉炎という足や蹄が腐ってしまう病気が発症、蹄葉炎は2022年の現代でも治療不可能な不治の病である。
テンポイントはみるみるうちに衰弱し痩せこけ、何も食べる事が出来なくなってしまった。
「8割がた、絶望」
医師団は短いコメントを発表。
全ての治療は中止され、テンポイントは脚に体重がかからないようにと横たわって過ごした。
500キロあったテンポイントの体は300キロを切り
「大きな犬みたいだ」
と誰かが言った。
1978年3月5日 テンポイント心不全にて死亡。最後まで安楽死処分は取られなかった。
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