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教室に戻ると、親友の麻ちんがニマニマしながら待っていた。嫌な予感。
「どうだった~? さっきのイケメン君。1年生でしょ?」
「麻ちん、顔、気持ち悪い」
「……私だからいいけどね。語弊があるぞ?」
「だってすんごいニヤニヤしてるんだもん。恋バナ禁止。セクハラで訴えます」
「なんでこんな女がモテて私に春が来ないんだ……」
机に項垂れる麻ちんは、前髪ぱっつんのロングパーマ。ほどほどにメイクもしてて十分可愛いと思う。
素直にそう告げたら、麻ちんはまじまじ私を見つめて、「ありがと。のあに言われると嬉しいわ」とちょっと照れた様に言った。
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