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「貴方は謎がお好きですか?」 顔を上げると微笑している年齢が顔からわからない女性がいた。 謎か。謎はこの世に沢山溢れている。それどころかこの世の構成材は【謎】なのかもしれない。 【謎】がなければ、つまらないだろうな、と思った。全部先がわかってたらつまらないだろう。 最初は株とかでは大儲けできていいかもしれない。けど、それも初めだけだろう?僕らは謎を日々求めているのかもしれない。 「謎がお好きなら、この世は住みにくくありませんか?」 住みにくい?何故だろう。これも謎だ。あぁ、やはりそうだ、この世の大部分は謎である。いくら化学が発達したって謎は謎だ。 謎がなければ、推理小説もない。世界が成り立たない。宇宙のことだって謎なんだから。 謎、謎、謎。 改めて謎について考えると頭がこんがらかってくる。人間には、いや僕のような凡人にはいささか難しすぎる。それより、この女性はだれなんだろう?何故こんな質問をしたのだろう? 「貴方は私のこと不思議だと思っているでしょうか?」 そりゃぁ不思議だ。 突然現れ、『貴方は謎がお好きですか?』なんていうのだから。 「君の、存在、っていうのかな。それが謎だ」 「そうですか。フフッこの世は謎だらけで住みにくいけれど面白い。  貴方みたいな人、もいるのですからね」 此の人がいうことはよくわからない。もののみかたがボクとは違うけど。 ほんとに世界は広くて謎だらけで可笑しくて面白いと思う。 ボクは、謎、が好きなのかな、と思った。 「貴方は、謎が好きになりましたか?」 元々好きだったけど、この人と話したからもっと好きになったかもしれない。 この人は、いや、全世界の人は、謎に包まれている。それが面白い、それが時には恐ろしい。人と謎は絶対に切り離せない関係なんだろう。
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