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歓迎されない実習生
マティアス・アラゴンは、魔族トレーニングスクールの自分の机の上に、
足を投げ出し、かったるそうに、書類で自分の顔を、バサバサとあおいでいた。
アラゴンは副校長であり、生徒指導責任者である。
アラゴンは、魔族スクールの勤務なんて、ガキのお守り役なんかしたくないと、最初はごねていたが、父の大アラゴンに一括されたのだ。
「お前も先行、アラゴン、いや、魔族を統率するのなら、将来を担う若者を育てるのも大事な仕事だと認識すべきだろう。
長として立つ立場の者は、現場を知らねばならない」
父の大アラゴンは徹底した現場主義であり、合理主義者だった。
まだ、若いアラゴンには、様々な現場経験が必要だと考えていた。
というわけで、
納得のいかない仕事を押し付けられたので、アラゴンは、ぶーたれていたのだった。
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