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「お前ら、合格ラインは5枚だ。できなかったら・・・わかっているな」
そう言ってから、アラゴンはにらみを効かせた。
生徒たちは、ペアになり矢を射る。
アクアは紙ばさみを持って、生徒たちの間を走り回った。
ビュンッ、ビュンッ
「よしっ、タイムアウトだ」
ドン
アラゴンが、大鎌の柄を石に打ち付けた。
「記録は?どうなっている?」
「一人を除き、5枚貫通しています」
アクアは紙ばさみを確認して、報告した。
「できなかった奴は、だれだ?」
まだ若い魔族の女の子が、しょんぼりとして手をあげた。
「ランダか・・お前は後で、俺のところに来い」
ランダと呼ばれた魔族の少女は、ほぼ泣きそうにうなだれている。
「よしっ、片づけて解散!」
アラゴンは、スタスタと先に歩く。
アクアは紙ばさみを胸に、アラゴンの後を小走りでついて行った。
「あの、アラゴン先生、質問なのですが・・」
「なんだ?」
「合格しなかったら、どうなるのですか?」
アラゴンは立ち止まった。
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