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アラゴンは、黒髪の長髪、瞳はルビーレッド、羽の翼は鉄色・ガングレーメタリックで鈍く輝く。
細マッチョタイプで、武芸全般に秀でていた。
彼の大鎌(おおがま)を持つ姿は、死神を彷彿とさせた。
暗闇から、鎌を持ち、ギラリと光るルビーの瞳で睨まれたら、処刑されるとうわさがたつくらいだ。
彼は、武術、戦闘技術を教える教科担当も兼任していた。
クソ生意気で落ちこぼれ魔族のガキどもは、アラゴンが視線をやるだけで
震えあがった。
秘書の子鬼の娘が、ドアの隙間から、顔をのぞかせた。
「アラゴン先生、教育実習生のことなのですが・・」
「実習生って、なんだ?」
アラゴンはくわえ煙草で、つまらなそうに、パラパラと雑誌をめくっていた。
ネクタイもシャツもよれっていて、やる気のなさと傲慢さが混ざっている。
「お忘れですか?
フェアリー領から教育実習生来ると、お話しましたよね。
異文化交流事業のプログラムのひとつで、うちが引き受けるって。
アラゴン先生が指導教官ですよ」
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