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サキュバスの授業見学
「おはようございます、アラゴン先生!」
アクアは頑張って、声を張り上げアラゴンの部屋に入った。
「フン」
アラゴンは軽くうなずくと、上から下までアクアを見た。
アクアは黒のパンツスーツ、薄いブルーのシャツ、黒の低めのパンプス、
紺色の大きなトートバックを持っていた。
「教材はこれだ、見ておけ」
アラゴンはポンと、書類の束を投げ出した。
アラゴンの作ったものではない。前任者の資料を、パクったものだ。
「失礼します」
アクアはその書類の束を手に取った。
奇襲攻撃について、情報戦略、防御に有利な地形とは・・・
軍事関係の文書だ。
「アンタは、サキュバスの高等課程の授業見学があったな」
アラゴンはクイッと、あごを廊下の方に向けた。
廊下の先に、光沢のある黒のボンデージファッションを着て、革の鞭をもった、スレンダーな美女が立っていた。
胸元には、ドラゴンの紋章がタトゥーで入っている。
網タイツに赤いピンヒール、口紅も真っ赤だ。
頬にかかるストレートな黒髪が、美しい。
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