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最低なサンタ
サンタは、自分の中で、声を聞いた気がした。
”俺は、プレゼント配り機じゃないんだぞ”と。
ニーナからの”ありがとう”は嬉しいはずだった。
喜ぶべきだった。
けれど、プレゼントに喜んでいるだけに思えてしまった。
そんな自分が、サンタ自身も嫌だった。
遅くなったのか?
早く!
と、今日誰よりも時間と、忙しさに追われた自分が、つい、口にしてしまった。
目の前に、傷つく幼い少女がいる。
ああ、俺は最低なサンタだ。
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