プレゼント

1/1
前へ
/23ページ
次へ

プレゼント

横から、激しい衝撃。 サンタは吹っ飛ばされた。 後方の雪の上に背中から着地した。 雪が多少クッション代わりになり、助かった。 横にいたムツミに角で弾き飛ばされたと気付く。 ムツミが怒るのも当然だ。 それがわかるからこそ、サンタは起き上がれなかった。 イツキは、びっくりして固まっているニーナに寄り添っている。 ただ、角で傷つけないように気をつけながら、イツキはニーナの背中を押した。 「ニーナ、”あれ”を、渡してあげてください」 サンタは、疲れているのです。 びっくりして泣いてしまい、涙でぐちゃぐちゃの顔のニーナ。 しかし、イツキの言葉を聞いて、頷き、涙を拭う。 ニーナは、イツキの小声のきっと喜んでくれます、という言葉に笑顔になり、「あるもの」をサンタに届けた。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加