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プレゼント
横から、激しい衝撃。
サンタは吹っ飛ばされた。
後方の雪の上に背中から着地した。
雪が多少クッション代わりになり、助かった。
横にいたムツミに角で弾き飛ばされたと気付く。
ムツミが怒るのも当然だ。
それがわかるからこそ、サンタは起き上がれなかった。
イツキは、びっくりして固まっているニーナに寄り添っている。
ただ、角で傷つけないように気をつけながら、イツキはニーナの背中を押した。
「ニーナ、”あれ”を、渡してあげてください」
サンタは、疲れているのです。
びっくりして泣いてしまい、涙でぐちゃぐちゃの顔のニーナ。
しかし、イツキの言葉を聞いて、頷き、涙を拭う。
ニーナは、イツキの小声のきっと喜んでくれます、という言葉に笑顔になり、「あるもの」をサンタに届けた。
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