ぼやき

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ぼやき

プレゼントを無事に配り終えたものの、サンタは不満が爆発していた。 「子どもたちみんな、好き勝手お願いし過ぎじゃないか!?」 まあまあ、とムツミがなだめるが、収まらない。 「大体数が多いし、俺は爺さんと違って子ども好きじゃないし」 「そんな身も蓋もないないこと言って……」 「イツキの言う通りですよ」 ムツミはおじいさんと比べても仕方ないでしょう、と言葉を足す。 サンタのおじいさんもサンタである。というか、先代のサンタが今のサンタのおじいさんなのだ。 先代は、孫の彼を可愛がっていたし、子ども好きな人だった。
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