Qな『タマゴ』 ~5人のサムシング~

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『だが、これで、一安心だよ‥‥』  上野介は、そのピストルを書棚の引き出しに仕舞った。  その書棚の陰に、例のタマゴが現れた。  やがて某旧友は帰って行った。  その夜‥‥  就寝時間を迎えた上野介(こうづけのすけ)は、例のピストルを枕元に移した。  そして寝息を立て始めた。  すると不思議なタマゴも、ピストルの傍に移動した。  が、その時タマゴは少し大きくなっていた。  やがてタマゴにヒビが入ると、そこからタカミの腕が出て、そのピストルをタマゴの中に仕舞い込んだ。  タマゴはコロコロ転がると、横の空間に出来た穴に入って消えた、  ついに時刻は、十二月十四日の午前四時を迎えた。  すると門前より、奇妙な音が聞こえ始めた。  同時に上野介は目を覚まし、 『赤穂の浪士め、ついに来よったな』  すぐにピストルに手をやった。 『ん? 無いぞ!』  彼は必死で探し回ったが、何処にも無かった。  そこへ数人の家来が駆け付け、 『殿、すぐに炭焼き小屋にお逃げくだされー!』  しかし、やがて上野介は赤穂浪士によって、首を取られることとなった。  ――第3話、おわり――
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