Qな『タマゴ』 ~5人のサムシング~

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 ここは宇宙に在る月の一角。  そこには、ついさっき到着した、日本製の着陸船が停まっていた。  やがて船内から一人の搭乗員Aが、宇宙服姿で出てきた。  すると後ろから搭乗員Bが来て、 『おい、何処へ行くんだ?』 『オレがいても、どうにもならん。とにかく君は修理をつづけてくれ』 『そうか‥‥。分かった』  搭乗員Bは、中へ戻って行った。 『ここが月面か‥‥。なーんか、不気味に暗いな‥‥』  搭乗員Aは、周りを見渡し、ゆっくり歩いて行った。  何処までも続く闇が、そこにあった。  やがて妙な場所が見えてきた。  ヘルメットの照明を向けると、それは温泉だった。 『へー‥‥月面に温泉があるとは‥‥』  ふと見て、さらに『あれ?』  それは、一個のタマゴだった。 『へー‥‥月面の温泉の、温泉タマゴとは‥‥』  乗組員Aは、そのタマゴを拾うと、船に戻って行った。  船内で持ち帰ったタマゴを保存ボックスにAは入れた。  そこへションボリしたBが入ってきて、 『やっぱりダメだ‥‥』 『無線もか?』 『ああ‥‥。万事休す‥‥だよ』 『そうか‥‥ダメか‥‥。ところで、これを見てくれ。温泉玉子だよ』 『へー‥‥月面に温泉や玉子があるとは‥‥それは、すごい発見だな‥‥!』  二人は、操縦席に戻ると、 『さっきのタマゴ、どんな味がするかな‥‥』 『あれを食べたら、良いアイディアが浮かぶかも‥‥。楽しみだよ‥‥』  すると、ドッカーン!というスゴイ音がした。
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