第2話 辺境の騎士に拾われる

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「美味しい」 「よかった、これくらいしか作れなくてごめんね」 「そんなっ! 十分ありがたいです」  二コラはリーズがしゃべれることを確認すると、真剣な顔で彼女に問う。 「一つ教えてくれるかい? なぜあの場所にいたんだ? 君のその服から見るにどこかのご令嬢ではないのか?」 「あ……」  リーズはスープを飲む手を止めて、二コラに少しずつ話始めた。  自分はフルーリー家の伯爵令嬢であること。  しかし先月頭を打った影響で記憶喪失になったこと。  そして父親に捨てられたこと──
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