第1話 隣国の王子様に女だとバレてしまいました

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 こうして隣国の外交担当になったリオは翌日早速、就任挨拶のため、隣国に向かっていた。  馬車に揺られること1時間ほど、隣国の宮殿へとたどり着いた。  リオの国の宮殿と隣国の宮殿は実はとても近く、すぐに到着することができる。 「久しぶりに来たな」  リオは5歳のときにここにきて以来の入国だった。  宮殿の入り口ではとても手厚い歓迎でもてなされ、隣国の王への謁見の場所へと案内される。  謁見の間はそれはそれは豪華で、シャンデリアがいくつもあり赤い絨毯が敷かれている。  奥の階段の上に王がおり、これまた大人の身長ほどの大きな椅子に腰かけていた。  リオは絨毯の上に跪き、王室の礼をする。 「リオ王子、よく来てくれた」 「お久しぶりでございます」 「ああ、幼い頃以来だな。立派になられたことだ」 「まだまだ精進が足りませぬ」 「今日は挨拶だけだと伺った。別室で食事を用意しているので、よかったら召し上がってくれ」 「ありがとうございます」  そういってリオは立ち上がり、メイドに促されるまま立ち上がって食事の間へと向かう。  長い廊下には豪華な美術品の数々が並んでおり、客人をもてなすように立ち並んでいた。
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