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第一章 俺様御曹司との出会い
「助けて、いや」
「僕と付き合って欲しい、ずっと好きだったんだ、もう我慢出来ない」
見知らぬ男の荒い息が、私の首筋にかかった。
手首を掴まれ「僕の言う事を聞け」と頬に平手打ちをされた。
涙が溢れて抵抗する気力も無くして、私は観念した。
意識が遠のく中、言い争っている声が聞こえて、そのまま意識を失った。
気づくと、ベッドに横たわり、おでこにタオルが置かれていた。
身体中が痛い、私はあの男のものになっちゃったの?
タオルケットがかけられた身体を恐る恐る確かめると、ちゃんと服を着ていた。
下着もつけていた、多分間一髪のところで助かったのかな。
天井が高くて、高級な部屋だとわかった。
起きあがろうとした瞬間、部屋のドアが開いて男性が入ってきた。
「気づいたか、ずっと眠っていて起きなかったらどうしようと思ったよ」
誰?私はどうしてこのベッドに寝ているの?
しかもその男性は顔に怪我をして、唇が切れている。
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