コーヒー奮闘記 うまいコーヒー飲みたいじゃん

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 0 はじめに  在宅で仕事するようになってから、なんかすごくコーヒーを飲みたくなったんだ。  理由?  細かく語ると、それは宇宙の平和を脅かすほどの何かがあるわけじゃなく、いや、というかあるのか? あったのか、コーヒーを飲みたいなんてことにちゃんとした理由が。  単に手持ち無沙汰というか、ひたすらパソコンのキーボードを打つのに飽きたというか。何か摂取したかったんだと思う。そういう感覚ないだろうか。  同時期に無駄にお菓子買ってみたり、もしてみた。コンビニやスーパーでちょいと割高のを買ってみたり、もしくはコスパ重視で安くて大量にある、ラムネのあの駄菓子屋にありそうなのとか、もしくはチョコが一〇〇何円でいっぱい買えるやつとか、やってみたこともある。  何か寂しかったのだ。  ひたすらひたすら、キーボードを打って打って、打ちまくってさ。  そんな合間にコーヒーを飲みたくなるのは罪とは言わないよね。  もう誰だって飲みたくなるじゃん。  最初は適当にインスタントコーヒーを飲んだんだ。  ま、マグカップは陶器というか焼き物が以前から好きだったからさ。おしゃれのというか、渋いのがあって、インスタントでもちょっと良い気分にさせてくれる。  だから、ちょっとの間はそれでも満足だったんだ。  だが、段々とそれじゃ満足できなくなっていたんだよね。  何でだろ?  もしかして、動画を探してるとちょいちょいオシャレな動画が挟まってくる。あの中に、コーヒーをドリップする姿だとか、そういうのがサブリミナル効果のように、いやそこまでじゃないけど、こちらを誘惑するようにおしゃれな雰囲気で流れてるじゃない。あーいうのが影響したのかもしれないし、してないかもしれない。  何なんだろうね。  どうして、コーヒーをやたらと好きになったんだろうな。  このエッセイは過去から遡って書いていくけど、ま、結論を言うと今の自分はコーヒーがやたらと好きになった。毎週、どこかしらの店のコーヒー豆を買って飲んでいる。その内、堀口珈琲とか、東京の老舗の店を知ったりして、より楽しみ、そこそこ知識も蓄えられて地名でどういう味かも予想ができるようになった。ケニアがフルーティーな感じで、お、そのインドネシアのはマンデリンかい? じゃあ、ハーブやスパイスのフレーバーで云々ぐらいには。  まだ初心者の域は超えてないだろうが、全く知らない者からしたらちょっと引くぐらいのコーヒーマニアにはなったつもりだ。意味が分かりにくいかもしれないが、コーヒーマニアの入門の部分くらいにはなったはず。多分。  いや、元々はインスタントの、スーパーで適当に買ったインスタントで済ませるような普通の人間だったのが、だよ。  それがどうしてコーヒーマニアになったか。  簡潔に言うと。  在宅の合間に、コーヒーにはまった。  と、一言で終わっちゃうけどさ。  いや、それを一言で済ませていいのか問題が心に湧いてきちゃうけどさ。昔、堂本剛主演の33分探偵ってドラマがあったけど、すぐに解決しそうな事件をわざと33分も伸ばしてやるっていう内容のドラマで、うん、ここまで語るとこの作品の内容がコーヒーの話題に結ばれると思うじゃない? 全く関係ないんだけど。ふと、ちょっと思っただけの話題なんだけど。  ま、本題にもどるか。  どうして、コーヒーを好きになったか?  いや、うまいんだよ。コーヒーって。でも、それだけかと言われると違うかなって。  コーヒーってうまいだけじゃなくてさ。何かこう、面白いんだ。面白いんだよ。  世間一般に、コーヒーの味ってどういうのが思い浮かぶだろうか。  やはり、苦い?  砂糖もミルクも入れないで、ブラックの状態なんて苦いだけに決まってる。  と、いうのが世間の共通認識なのかな。  でも、コーヒーのことを知っていくにつれてそれだけじゃないと分かる。  むしろ砂糖も何も入れてないのに、ブラックコーヒーの状態で甘いコーヒーもあるし。  逆に苦いは苦いんだけど、こう、苦いだけじゃないというか、その苦みがスッキリしていて、すごい豊かさのある味というか、そんなのが感じられるものとか。  それだけじゃなく、フルーティーのある酸味が感じられたりとか。  そうそう、酸味についても書いていきたいんだけど。  こう、味だけでこんなに違いがあり、面白さがあるんだけど。それはどうやって生み出されたのかを調べると、また奥が深かったりする。  産地による違いだったり、何で産地によって味わいは違うのか。それは標高だったり、土壌だったり、天候にも左右されて、さらには収穫したコーヒー豆をどうするかも、味が変わっていって――と。  このエッセイは、あくまで蒼ノ下雷太郎という個人がコーヒーを飲んでいき、知り得たことを書く。偉い学者じゃあるまいし、コーヒーのうんちくは書けないし、見たくもないだろう。  で、コーヒーについて全くの無知だった奴が、どうしてコーヒーマニアになってしまったのか。  まるで、善人だった男がどうして悪人になったのか的な映画みたいなあらすじになってるけど、ともかく、このエッセイは書いていこうと思う。  個人のエッセイなんで情報の正確さは曖昧で、一応情報が正しいかは調べたりもしますが、あまりアテにしないでください。いや、ね。コーヒーって人によって書いてることが大分違ってたりするからね。ね、ほんと。すいません。  で、えーと何だっけ。脱線に次ぐ脱線でいくつもの列車が脱線事故ったってくらいになってるけど。シン・ゴジラかよって話だけど。高倉健さんの映画で『新幹線大爆破』ってのがあったな。いや、ほんとに話題に関係ないこと言ってるな。  ともかく、コーヒーについてのエッセイを書いていこうと思います。  よろしく。
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