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第5話「家」※
※エッチシーンあります!!
桐ヶ丘基地の食堂で夕食を食べ終わった夏希と蓮は、自分たちの家に帰った。
桐ヶ丘基地に所属する兵士は、基地に隣接する寮に入るか、周辺のマンションを借りて生活している。
五つが原共和国はとにかく平地が少なく、建物を建てれる場所が限られている。
そして、その場所も有効的に使うため、マンションが多かった。
夏希たちは25階建てマンションの下の階に住んでいる。
防衛軍の兵士の給料はこの国の平均給与より、1.5倍くらい高い。
歳の割には高そうな物件に住み、それでも、お金は使う暇がなく、溜まっていく一方だと先輩が言っていた。
夏希が玄関のドアを開けると、お掃除ロボットが律儀にぶーんと床を掃除し続けていた。
綺麗好きな夏希と意外にマメな蓮の住む家は、男二人が住んでいるわりには綺麗に片付けられていた。
テレビの前には、筋トレグッズのような、取ってが二つついたローラーや、ダンベルが置いてある。
「はー、疲れた……あ……」
ソファの横には、マンションのコンシェルジュが運んでおいてくれた荷物の山があった。
出兵先から送った荷物もある。
それを死んだ目で夏希が見つめる。
「このへん片付けとくから、先風呂入ってろー」
「んー……」
夏希が死んだ目のまま、数秒考える。
「朔がくれた、柚子のジャムをこの中から発掘するから、蓮、先入ってていいよ。もうすぐ賞味期限だし」
「おー」
蓮がお風呂を済ませ、寝室で荷物を片付けてるとこに、同じようにお風呂の済んだ夏希が入ってきた。
「蓮ー。シャンプー終わりそう」
夏希は蓮の紺色のパジャマを着ていた。
サイズはどうしても合わないので、手は指先しか見えない。
裾は太ももまである。
そこから、白い長い脚が伸びている。
「なんで下履いてねーんだよ」
「だって、蓮の、ゆるい」
「自分のパジャマねーの?」
「ない。俺、成長期だし。この先、身長伸びるから、そしたら、蓮の服とシェアできるじゃん。荷物減るじゃん」
「伸びるかなー」
蓮は夏希の頭をわしゃわしゃなでる。
「伸びるし」
「俺は、ちっちゃくてもいいけどな」
「やだよ。男なら175くらいは欲しい」
夏希の頭をなでていた手が背中へ、腰へ、太ももへと降りていく。
人肌に温かい、すべすべとした夏希の素肌。
蓮がニヤッと笑った。
「そんなカッコだと襲うぞ」
「あっ……」
言い終わるよりも、早く夏希をベッドの上に押し倒すと、上に覆いかぶさり、唇を重ねた。
「ん……」
唇は角度を変え、夏希の唇をはむはむと噛む。
舌が口を開け、中へと侵入すると、待っていた舌と絡み合う。
「んん……ふぁ……あ……」
夏希の腕が伸び、蓮の首へと巻き付く。
「んっ、ふっ、ふぁ……」
蓮の舌は貪るように、口の中を暴れ、夏希はだんだんと自分ののペースで呼吸できなくなる。
「んぁ……」
やっと、口が離れた。
夏希が頬赤らめ、とろんとした目で蓮を見る。
第一、第二ボタンまでもともとされていなかった夏希のパジャマ。
そこからのぞく細い首筋と、鎖骨。
蓮は、がっと無造作にシャツの襟元を下に引っ張ると、より露になった首筋に舌を這わす。
「あっ……!」
右の鎖骨の近くに、切ったような小さな傷の跡があった。
日にちが経ち、だいぶ薄くなってきた。
蓮の瞳が、一瞬、悲しそうに淀む。
それを隠すように目を閉じると、傷跡に優しくキスをした。
「ん……」
そのまま、首筋、耳と、蓮の舌が這う。
「や、ぁ……ん、んん……」
キスを繰り返しながら、手は器用に夏希の太ももへと伸びていった。
蓮は枕元に常備してあるローションをつけ、夏希のアソコを指で慣らしていく。
「あっ!んぁ……はぁ……」
蓮は自分のものをあてがった。
「も、いいか?我慢できねぇ」
「うん」
蓮はゆっくりと夏希の中に入れる。
「ん……あぁっ……!」
夏希が苦しそうな表情を浮かべた。
「きっつ……!」
「はぁ………ぁ…はぁ……」
蓮は夏希の顔色を見ながら、ぬぷぷと腰をおしすすめる。
「ん……あ……はぁ……」
全て入りきると、蓮は、笑顔で夏希を抱きしめた。
「あー、夏希ん中、気持ちー!」
「はぁ……はぁ……」
口を大きく開け、夏希も蓮の体にぎゅーっとしがみつく。
鍛えられた背中は大きくて、手が回りきらない。
蓮が体を起こし、夏希の頬に手を添える。
「夏希」
そういうと、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「あっ、あっ、あっ」
「痛くないか?」
「あっ、あっ、う、んっ、あ……!」
「夏希、かわいい」
「あっ、あっ、あっ、あっ!」
「夏希って、えっち好きだよね?」
「ん、あっ、あ、やぁ」
余裕がないのか、返事らしい返事はない。
「れんっ、れんっ」
「ん?」
「れんっ」
「なんか余裕ねぇわ」
「あぁ!!だめぇ!!」
普段、大声を出さない夏希が、甘い声で叫ぶ。
常にポーカーフェイスなことが多いが、今は頬染め、瞳を潤ませ、自分のものを必死に受け入れてくれている。
自分にしか見せない体、表情、姿。
「たまんねぇ!」
蓮の動きがどんどん激しくなる。
蓮の大きな体全体がずんずんと、小さな夏希を揺さぶる。明るい茶色の髪がパサパサと揺れた。
「や、だめっ!イっちゃう!イっちゃう!ぁあああああ!!」
「うっ……」
体を大きくのけ反らせ、ビクビクと体を痙攣させながら、夏希は射精した。
それと同時に蓮も果てる。
「はぁ……!はぁ……!」
夏希は涙目で、肩を上下させながら、口を大きく開け、必死に息をしていた。
「俺はまだギンギンだぞ」
蓮はニヤッと笑い、再び腰を動かす。
「ま、まって……!」
「ムリ。スイッチ入っちゃった」
「まってぇ……!だめぇ……!」
蓮の胸をぐっと押す。
鍛えられた胸筋はびくともしない。
蓮の太い腕は、抵抗しようとする夏希の手を掴み、ベッドに押さえつけ、腰を動かし続けた。
「やぁああああっ……!」
普段は甘々なほど優しいのに、ベッドの上では少しSっぽくなる蓮。
普段は嫌なものは嫌とはっきり言う夏希だったが、こうなると、なぜだか蓮に強く逆らえなかった。
「まって!まって!だめぇ!ぁぁぁぁ……!」
反射的に快楽から逃れようとする夏希の体。
両手をそれぞれ、指をからめ、上からベッドに押さえつける。
体格差もあり、そうされると、もう逃げられなかった。
「あぁっ……!あぁああああっ!」
大声を上げ、夏希の体がびくびくと震え、蓮のものをきゅうぅとしめつける。
「またイっちゃったか」
「まって……イった……ばかり……」
蓮はニヤニヤ笑いながら、まだ腰を動かし続ける。
「あっ、あっ、だめっ、からだ、おかしくなるっ……!」
「なれよ」
「やぁああああああああ!!」
普段の夏希からは、想像できないような大きな声が上がる。
「派手にイったなぁ」
「はぁー……はぁー……」
未だに、びくびくと夏希の体は痙攣している。
「れん、れん」
「夏希」
「蓮、ぎゅーして」
蓮は夏希の腕を解放すると、全身でぎゅーっと抱きしめた。
夏希も蓮の首に腕を回し、脚まで腰に絡めさせる。
「れん、れん」
「夏希、愛してる」
「おれも、蓮、す…き……」
夏希はゆっくり目を閉じる。
蓮の体温、心臓の音、燃えるような熱い波動を感じる。
心地いい。
このまま、ずっと、こうしていたい。
ピルルルルル!と突然の大きな機械音に、二人は目を開けた。
ゆっくりと抜くと、ベッドからおり、サイドテーブルにおいた腕用のタブレット端末に触れる。
『緊急徴収!緊急徴収!南西部より、タグゴナガル軍が接近中!』
音声を聞きながら、蓮がかなりの速さで手際よく、制服を着ていく。
顔はさっきまでの変態っぽい顔から、真剣なもの仕事モードの顔へとかわっていた。
バサッと夏希の分の服を、ベッドの上に投げる。
「いま……?またじゃん……」
夏希はウェットティッシュで体を拭きながら、まだ敏感な体を無理やりおこし、服に手を伸ばす。
『数十の戦闘機でこちらに向かっている模様。戦闘準備を開始せよ。繰り返す……』
蓮がマイクの音声をつけた。
「蓮です」
今度は和真の声がイヤホンから聞こえた。
『お前らは住民の避難に入ってくれ』
「了解」
「夏希、準備できたか?」
「だいたい」
「行くぞ」
ベッドをぐちゃぐちゃにしたまま部屋を出る。
「いってきます!」
「いってきます」
走りながら、わずかに視線を、リビングの通り道にある写真立てに向けた。
いくつもの写真が並べられている。
防衛軍の制服を着た夏希と蓮と、夏希の両親の写真。
夏希と蓮と、他に4人の兵士が同じ制服を着て笑っている写真。
夏希が優勝カップを持って笑い、その夏希を蓮が抱っこしてる写真。
幼い夏希と蓮、その後ろに二人の男性が映る写真。
赤ちゃんの蓮を、夫婦が抱っこしている写真が飾られていた。
いくつもの写真が、夏希と蓮の安全を願い、送り出していった。
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