起爆剤

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 それを聞いた宇宙人はがっくりと肩を落とした。いや、だから、肩なんてほとんどないくせに。 「やれやれ、やれやれ。だから人間の悩みはちっぽけなんだよお。彼女がどうしたあ? いないと生きられないのかあ? 簡単に離れていくような女性なんだろうお? もしくはキミがうじうじうじうじしてるから悪いんじゃないのかあ?」  宇宙人はますます、ますます……あっ、僕までうつった。ますますエスカレートしてきた。 「どうしてもキミが『ピー』したいなら『ピー』に行って『ピーーーーーーーーー』」  いやなんて? 変なとこリアルに模写して。そんで自粛? 「今は彼女がいないからこそできることとか自分磨きでもしたらいいさあ。それに彼氏彼女がいない若者とか、普通に多いでしょうお」  なんだかやたら地球事情に詳しいなぁ。  確かに。まあ…… でもさ。
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