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私は、妻を愛している。一度目の妻は地味なやつであったが、今の妻は、美しく、気品もあり、私の仕事を手伝ってくれる大事なパートナーだ。
それに対して、元妻は、使えない女だった。できることと言えば、コンビニのレジぐらいだろう。
「ねぇ、聞いてる? ハルト」
私の目の前にいる妻が言った。
私としたことが、つい物思いにふけっていたようだ。
「すまないね、コハル。ついボーッとしてしまったようだ」
「まったく。せっかく私が明日のレシピを考えてあげているんだから、しっかりときいてよね!!」
「ああ、本当にすまない。もう一度お願いできるかい?」
「はぁ、仕方ないわ。もう一回言ってあげる。いい? 明日はリゾット。さらに、アンチョビガーリックを付け合わせるのでどうかしら」
妻はあきれながら私に言った。
今日もがんばってくれた妻のためにも、美味しい料理を作ろう。
「いつも私のためにありがとう。私もがんばるよ」
「ええ、たのむわよ、オーナー」
そう、私はこの店のオーナー。愛する妻と経営をしている。
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