再会と次の段階へ

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「すごいね、真紅。大人気だよ」 「ふふっ、そうだな。キャンペーンをしたおかげで、従来の真紅も売り上げが伸びている。伊織のおかげだな」 作業場で伊織は服を脱ぎながら話し、津波は真白のサンプルや生地とレースを準備しながら話す。 「私だけじゃないよ。友里亜さんの人気もすごいんだから。初日には友里亜さんに会いに来る人もいて、行列が出来たって」 「へぇ……店は大丈夫だったのか?」 「うん。そこはすぐに対応して……大丈夫だった……って…」 伊織は用意された真白のブラを着け、ショーツを手にする。 「えっ……ショーツってこの2種類?」 「うん、そうだよ。可愛いだろ? 先にこっちのショーツから」 「う、うん…」 津波に言われたショーツに穿き替える。ショーツ自体は白色の生地にブラと同じレースで出来ている。ただ後ろは幅2cmほどのフリルが、二段少し重なるようについている。そして左右の骨盤で、紐で蝶々結び。いわゆる紐パンというものになっていた。 「おぉ! 可愛い。ちょっと後ろ向いて」 伊織が後ろを津波に見せる。 「ふふっ、フリル可愛いな。平面と違って穿いて見ると、少しフリルが浮いて可愛くなる」 「うん。確かに可愛いけど、前にはつけないの?」 「前にもつけた方がいい? でも前につけると邪魔じゃない?」 「あぁ、ジーパンとかズボンやスカートの種類によって、ファスナーがあるから?」 「そう。まぁ、後ろもそうなんだけどな。前にも一段フリルをつけてみようか…」 津波はそう言うと白のレース生地のフリルを切り、針に糸を通して床に両膝をついて伊織を見上げて言う。 「伊織、このまま動くなよ。ショーツにフリルをつけてみる」 「うん、分かった」 ショーツの中に手を入れ、伊織の肌を守るようにしてフリルを手縫いで仮止めする。前の部分に一段、フリルがついた。ショーツから手を離し、津波が少し離れて見る。 「うーん……伊織、どう?」 津波が立ち上がって尋ね、スタンドタイプの鏡を持って来る。鏡の前に立ち、伊織はショーツを確認する。前と後ろを何度も見直す。 「やっぱり、前はいらないかぁ……前のこのレースが綺麗だし、前はレース、後ろはフリルの方が可愛いかも…」 「そっか。じゃ、前は無しでいいか」 「うん。で、なんで紐パンなの?」 「えっ、可愛いだろ? 後ろはフリル、左右はリボン」 「うん……確かに…」 津波が言っている事は確かにその通りだった。後ろだけのフリルは、穿くと丸みのある尻がフリルを立たせ可愛くするのだ。左右のリボンも可愛く、純真無垢のテーマに合っている気がした。 「じゃあ次は、タンガショーツな」 「真白にもタンガショーツあるんだ…」 「あぁ、でも真紅よりは、布面積を広くしたから」 「そ、そう?」 伊織はショーツを脱ぎ、タンガショーツに穿き替える。このあいだの真紅のタンガショーツの衝撃と爆発力を思い出し、伊織は顔を赤くする。 「やっぱり、タンガは恥ずかしい…」 「ふふっ、可愛いな。でも今は、仕事に集中しないとな…」 タンガショーツ。前のVゾーンはショーツと同じ白色の生地にレース。後ろの腰の中央部分にも同じ生地とレースで、小さなハートのモチーフが作られていた。真紅では逆三角形だった部分だ。だいたい大きさにして縦横約5cmほど。ハートから下へ、約1cm幅のレースが尻と尻の間を隠す。こちらも左右、蝶々結びの紐パンになっていた。 「どう? チクチクとかしないか? ここの結び目はちょっとアトが残るかな?」
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