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碧い瞳が真っ直ぐハーヴィーを見つめていた。嘘だと切って捨てるには、あまりにも真剣なロイクの表情が逆に可笑しい。
「私は、あなたと離れるつもりはない」
静かで、けれどはっきりとしたハーヴィーの声が部屋に響く。
「ハーヴィー……」
「つまらない感傷に浸っている暇があるのなら、早く私を楽しませてくれないか、ロイ?」
整った顎に指をかける。ゆっくりと唇を合わせるハーヴィーを、碧い瞳が嬉しそうにじっと見つめていた。
「目くらい閉じろ」
「嫌だね」
短く否定するロイクの唇に、ハーヴィーは齧り付いた。合わせられた唇から、どちらともなく笑いがこぼれる。
「愛している、ロイ」
「僕も、君を愛してる」
臆面もなく囁いて、ハーヴィーはロイクの上に倒れ込んだ。逞しい腕がハーヴィーの躰を抱き留める。ぴたりと寄り添う肌が途方もなく熱かった。
触れ合った場所から熱が侵食してくるようで気持ちが良い。安堵にも似たハーヴィーの吐息は、すぐさまロイクに飲み込まれた。
「ぁっ……っ」
深く合わせた唇から入り込んだ舌先に呼吸を奪われハーヴィーは息を喘がせた。背中に回された腕を解かれて、ようやく自由を取り戻す。
「ロイ……」
「ねえハーヴィー、ちょっと後ろを向いてくれる?」
「なにを……っ!」
「いいからほら、僕に乗られるよりはいいだろう?」
さらりと告げたロイクの腹筋が引き締まる。次の瞬間にはもう、ハーヴィーは寝台の上に囲われていた。
「っ、待てロイ!」
「待ってあげたら、君は僕を甘やかしてくれる?」
「分かったから、そこを退け!」
寝台に突かれたロイクの腕を、ハーヴィーはベシベシと遠慮なく叩いた。
「痛いよハーヴィー……」
「この程度あなたにとって訳は無いだろう」
「君は、僕が痛みも何も感じない機械だとでも思っているのかな?」
やれやれと、肩を竦めながらもロイクはハーヴィーの上から退いた。寝台の上に座り込んだロイクの下肢へと手を伸ばす。
「こんな我儘な機械があって堪るか」
「その分性能は良いよ」
ハーヴィーは返事の代わりにロイクの分身へと指を絡ませた。この男のペースに合わせていたら、あっという間に夜が明ける。
ゆるく勃ちあがる熱へと唇を寄せる。口腔に含めば間もなく質量を増す雄芯を、ハーヴィーは愛し気に頬張った。
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