Le Japon et la France.

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 随分と高い位置にある碧い瞳をじろりと睨みあげ、辰巳は掴んだ腰を引き寄せた。ごつりと最奥の壁に先端が当たる。 「んぅッ」 「気持ち良いかよ?」 「良い……っ、もっと、奥まで満たして……!」 「あんま煽ってくれんじゃねぇよ」  仰け反る大きな背を抱きとめる。僅かに引き寄せれば口付けをせがむように寄せられる唇を、辰巳はべろりと舐めあげた。 「オラ、好きなだけ飲み込め…ッ」 「あうッ、ンッ、ふか……ぃッ」 「ッ、締め付けすぎだろ……」 「奥っ、イイ…ッ!」  腰を突き上げるたびに零れ落ちる愉悦に塗れた声が耳朶を刺激する。深く飲み込んでは堪えるように震える姿に煽られて、辰巳は目の前の大きな躰をソファに押し倒した。  唐突に変えられた姿勢に予想外の場所を抉られたフレデリックの口から悲鳴が漏れる。それが、辰巳の嗜虐心を余計に刺激した。 「んく…っ、ア、タ……ツミ、待って…!」 「待てねぇよ……ッ」  大きな体躯を背後から貫いて、辰巳は力任せに最奥を抉った。 「ひッ、やっ、アアッ!」 「そんだけ締め付けといて待てもクソもねぇだろぅが」 「ンッ……ん、駄目ッ、駄目…!」 「あぁん?」 「出るッ、もっ……イく――……ッ」 「ッ……」  濃い体液がソファに落ちて、ボタボタと音を立てる。堪えるように握られた拳が小刻みに震えるのを見つめ、辰巳はゆっくりと屹立を引き抜いた。 「ぃや……抜かない、で……」 「あ?」 「もっと……キミに侵されたい…」  その夜、星空が見下ろすだけの静かな庭には、艶めかしい水音とフレデリックの上擦った声がいつまでも響いていた。
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