これじゃ安心できねぇな

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これじゃ安心できねぇな

「啓吾、んっ····ダメだよ、こんな所で····」 「なんで? 誰も居ないしいいじゃん」 「ダメだってば····。誰か来たらどうするの? ねぇ、せめて準備室でシよ?」 「無理。我慢できない」 「で、でもぉ····ふぁぁ··ン····首吸わないでぇ。朔、八千代、啓吾止めてよぉ」 「しょうがないんじゃないか? 大畠の気持ちはわかる」 「自業自得だな。莉久が来るまでイジメられてろ」 「そんなぁ····。りっくん以外の人がきたらどうするのさぁ····」 「結人、好きだよ····。ヤバい、めっちゃ好き。今はキスだけにすっからさ、ちょっとだけ····な?」 「やぁっ····ねぇ··んぅっ、待って。僕ね、啓吾たちにしかお返ししないよ? ね? だから妬かないでよぉ」 「さっき女子にクッキー配ってたじゃん。普通に妬くっつぅの」 「あれは····バレンタインの時貰ってばっかりだったからお礼だよ。母さんに話したら、お礼はちゃんとしなさいって」 「ゆいぴもおばさんもホント優しいよね。けどさ、お返しとお礼って一緒じゃない?」 「ひぁ··りっくんかぁ····」 「俺でよかったね。可愛い声、階段まで聞こえてたよ。気をつけてね?」 「そ、そんな事言われたってぇ····ひあぁ、お尻揉まないでぇ」 「あとココ、向こうの校舎から丸見えだからね。お前らマジで気をつけろよ。ゆいぴが可愛く抵抗してんの見えてたからな」 「マジで? あ〜····マジだ。莉久、さっきあそこ居たの?」 「そうだよ。屋上に居るからって連絡来て見上げたら啓吾とゆいぴがイチャついてる頭見えたの! めちゃくちゃ慌てて来たんだからね!?」 「電話したらよかったんじゃないのか?」 「······あ」 「あははっ。りっくん、慌てると走り出すよねぇ」 「あ〜、確かに。莉久そういうトコあるよな」 「だ、だって! ゆいぴが見られたらって思ったら焦っちゃって····」 「心配させてごめんね? ちゃんと気をつけるから、りっくんはもうちょっと落ち着いてね?」 「ゆいぴが絡むと平常心なんて無理だよ」 「んな事よりよぉ、俺らにお返しって何くれんの? ぉら、お前らさっさと結人離せ。お返し貰えねぇだろうが」 「「は〜い」」 「えっとね、これだよ! バームクーヘン。皆で食べよ」 「すっげ! でっか····マジで丸太みてぇ」 「えへへ〜。お店で1番おっきいのにしたんだぁ」 「······へぇ。“幸せが長く続きますように”か。俺が一生幸せでいさせてやるからな」 「なっ、朔はすぐに調べるのやめてよぉ! 恥ずかしいでしょ!」 「ゆいぴの事だから、何か意味があるとは思ってたけど····ん〜〜〜ぁっ♡ 可愛いなぁ。はい、俺からはベタだけどマカロンね」 「え、俺もマカロンなんだけど」 「待て。俺もマカロンだぞ。····もしかして、場野もか?」 「ハッ、一緒にすんな。結人、口開けろ」 「え、んぁ····ん? ひゃやめぅ!」 「キャラメル··········。お前、意外と純情っつぅか、可愛い所あるんだな」 「うるせぇわ····」 「んぇ? キャラメルって何か意味あったっけ? ねぇ八千代、教えて?」 「帰って自分で調べろ」 「調べる······辞書に載ってる?」 「なわけねぇだろ。まぁ頑張れよ。人に聞くのはナシな」 「えぇ····そんなの一生わかんないじゃない······」 「ふはっ、意味なんかどうでもいいだろ。それよか、俺ん家行ったらキャラメルより甘く抱いてやっから覚悟しとけよ」 「は、はぁ〜い····」
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