手袋

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・・・・・・その後。 僕は俺は私は、どうやって降りたのかわからない。 いつの間にか、気づいてみたら、ここにいた。 ここではいつでも寒く、いつまでも凍えている。 だからこうして待っているのだ。 永遠に訪れぬ雪解けを待ちわびて今日も僕は空へと手を伸ばす。 ここまで聞いてくれた皆さんにお願いだ。 もし、あなたがどこかのスキー場で、赤い手袋と、そのとなりにある黒い手袋を見つけたのなら。 そのときは僕の手を掴まえて欲しい。 私達の お願いだ
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