自己紹介的な体験談

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当然それはもう私共姉弟も最初の内は恐れ戦いたものでした。 まあそのお寺、前橋市の遥か昔からある由緒ただしきお寺でして、ということは新旧のお墓が混在しつつ秩序を持って並んでいる見渡す限りの、はかざんまいなんです。ソーレソレソレオマツリダー しかし子供というものは強いものですね。ど田舎から出てきた我々姉弟はだだっ広い墓地や寺の敷地を見、あっという間に慣れて遊び出す始末。墓を使った隠れん坊、高鬼、色鬼、鬼ごっこ・・・ それはもうよくよく遊んだもので、遊ぶにつれて恐怖心も薄れていったものでした。 しかしながらそこはやはりお墓。毎度夕暮れ時になると楽しさより怖さが勝り、橙色に染め上げられたお墓を背に家へと入ったものであります。
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