385人が本棚に入れています
本棚に追加
/359ページ
「なら! 僕も」残る、とノアが言いかけたが、「ダメだ」と即座に一蹴された。
「お前は俺と同行しろ。お前が連絡役をやらんで誰がやる?」
そうアレックスに言われ、ディランも気付いた。
「なるほど、もう魔法が使えるのですから連絡自体は問題ないですね」
「僕は便利な郵便じゃないぞ!」
「あぁ、郵便なんてものよりはるかに便利だ」
「だからぁ、僕はっ」
「お前がいないと困るって言ってんの」
にこりと笑うアレックスに、ノアはひきつった顔で「は?」と返す。
「僕、女の子の方が好きなんだけど」
「奇遇だな、俺もだ」
「なんのカミングアウトしてるんですか」
まるで漫才のような言い合いに、ディランが呆れるようにそう言ったが、アレックスは笑うだけ、そしてノアは諦めるように大きくため息をついた。
最初のコメントを投稿しよう!