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「フィーネ、勿論エリザベスはあなたのそばに置いておくつもりですが、それだけでは」
「そうだな、それだけじゃ『戦力』とは言えない。この国を守るどころか、お前は自分の身一ひとつだって守れない」
「うんうん、僕のスクロールをいくら持たせたって限界はあるんだから」
「だから、ディラン、お前も残れ」
アレックスの発言に誰もが「はっ?」と彼を見た。
「待ってください、私がいないでどうやって反皇后派と連携を取るんですか!」
「それでも、前も後ろも敵よりはマシだろう」
現状、『前門の虎、後門の狼』と言ったところだろう。確かにグランバードの残党は取るに足らないかもしれない。それでも、無防備な後方から襲われてはたまったものではない。
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