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二日後、アレックスは『凱旋』という名の帰国をするために、軍をまとめ上げグランバルドを発った。
「アレックス様たちは、大丈夫ですよね?」
城壁から長く伸びる軍の行進を見送りながらフィーネがそう聞く。
「えぇ、問題ありません。ジェラルディンにおいて我々の味方となる貴族は少なくありません。ノアが魔塔をまとめ上げこちらの味方だと声を上げれば、さらに勝率は上がります」
「……はい」
「そして、この国を立て直すには殿下の力が必要です。それを殿下も理解しているから、大丈夫です」
「はい」と、しっかりとした返事をするフィーネにディランはフッと笑う。
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