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「……ジェラルディン国、四季って暑かったり寒かったりするんですよね? あ、服をどうしましょう? グランバルドには四季なんてないから──」
グランバルドは気温の差があまりない国だからというのもあるが、急に成長したフィーネの衣装は多くない。だからそんな心配をするのだが、それがフィーネらしくディランはクスリと笑う。
「用意いたします。そんな些細なことは気にする必要はありません」
「……私、ジェラルディンに行ってもいいのでしょうか?」
「えぇ、勿論です。美味しいお菓子のお店にもご案内いたします」
「はい! 行けるように頑張ります! って、別にお菓子に釣られて頑張ると言っているわけじゃっ」
「分かっていますよ。ショコラのお店でしたね」
「だからっ」
「あ、マカロンも必要ですね」
「ディーっ!!」
きっと、すべてがうまくいく。そんな確信を得ながらディランは笑った。
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