8.変わる世界

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「話したいことは山ほどあるのですがね、それはあとにしましょうか。それで国王陛下はどちらに?」 「そっ、そなたになんぞ会わぬ! 卑しい腹から生まれた人間の分際で──」  国王の寝室の方向に視線を動かせば、皇后が焦るように口を開く。 「もう死んでるよ、アレックス。うん、死後1週間ってところかな?」  彼女の言葉を遮るように、ノアはさらりとそう言った。 「……そうか。死因まで特定できるか?」 「僕は検視官じゃないよ」  嫌そうに顔を歪めるノアに、「そうか」と苦い笑みを浮かべてアレックスは歩き出した。 「へ、陛下は自害なされたのじゃ! お前のような息子を持ったがゆえに苦労が絶えずっ」  その声に、アレックスは足を止め振り返る。 「お互い様だろ?」
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