8.変わる世界

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「宮廷医と検視官を呼べ。あと、国王の近衛兵と侍女は皇后の共犯者として捕らえよ」 「で、殿下っ! 私は何もっ」  そばにいた近衛兵と侍女は口々に自分の無罪を叫んだが、アレックスは「五月蝿い」と一喝した。 「このような異変にも気付かん阿呆はいらん。さっさと連れていけ」  多少なり、彼らに同情しないわけでも無い。国王が麻薬漬けで皇后が権力を掌握した中で、反抗することは死を意味する。  それでも一国の国王が殺害されたのだ。それが皇后一人の罪で終わるわけにはいかない。  そして、皇后の侍女達の親は地位のある貴族が殆どだ。
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