8.変わる世界

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「思い切ったね。いいの?」  そう聞くノアにアレックスは苦笑する。 「どうせ一族郎党を助けるわけにはいかん。早かれ遅かれ、だ」  傷口が大きすぎて、簡単に塞ぐことはできない。いや、塞ぐより前に膿を出しきらねば、ここまで大きな外科手術をした意味がない。こうすることで、一時期国は混乱をきたすだろう。それでも、マシな世界を作るために必要な犠牲といっていいだろう。 「僕は賛成だけどね」  そう言ったところで罪悪感が薄まることはない、それでもこれがノアなりの優しさだ。 「ところで、魔法使いの妨害がほとんどなかったな」 「僕が所属する全員に魔塔から出るなと命令した。それに違反した奴らは拘束して、それからは知らない」
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