39人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
『今日は、勉強大変なのに、来てくれてありがとう。その…嬉しかった。』
「うん。」
組み合うように繋いでいた手を一度離し、今度は両手で、南の右手を包み込むようにして、南の脚の上に置いた。
『いつか、反対の手にする指輪を買えるように頑張るから。だからそれまで、これで我慢してね。』
「我慢なんて……そんな、もう充分だよ。」
言いながら、南が自分の手を、わたしの両手に重ねる。
『好きだから。ずっと、ちゃんと、南のこと好きだから。信じて…。』
「しーちゃん…。(泣)」
『いつか……えっと、大人になったら……二人で一緒に暮らそうね?』
「……。」
『南…?』
「うん。うん…一緒に暮らしたい。(泣)」
『よかった…。』
「もう…大大大大大好き、しーちゃん!」
南さん、本日3回目の飛び付き攻撃。(汗)
「指輪ありがとう、しーちゃん。メリークリスマス♫」
『メリークリスマス♫』
泣き笑い状態の二人。
抱きしめあって、
額を重ねあって、
それからゆっくり、唇を重ねた。
二人で過ごす、5回目のクリスマス。
その日はじめて、わたし達は将来の約束をした。
おわり
最初のコメントを投稿しよう!