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「しーちゃん…?」
『今日は来てくれてありがとう。』
「そんな…全然。しーちゃんも、バイト休んでくれてありがとう。」
洗い物が終わった南が、振り返り、抱きついてくる。
「やっぱり、ここは落ち着くなー。」
抱きついたまま、額をわたしの肩の辺りにグリグリする南。
『落ち着く…?』
「そう、落ち着くの。わたしだけの、癒しスポットだからね。」
『そっか…。』
わたしはされるがまま、暫く南を抱きしめていた。
『そろそろ…いい?ソファーに…。』
「うん…。あっ!じゃあ、わたしから先に渡していい?しーちゃん先に座ってて。」
南は、わたしからパッと離れると、自分のバッグにダッシュ。
直ぐに、わたしが座ったソファーの隣に座った。
「あのね……今年は本当にゴメンなさい!来年、また頑張るから。はい、メリークリスマス♫」
南が、顔を下に向け両手を伸ばし、可愛くラッピングされた袋を差し出した。
『受験生なんだし、プレゼント自体…別によかったのに…。ありがとう。開けていい…?』
言いながら、受け取った袋を開けてみる。
『わぁ!スマホケースだね、ありがとう♫』
「一応、色違いのお揃いにしてみたの。あんまり一緒に居られないから、いいかなぁ?…って。」
南が申し訳無さそうに呟いた。
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