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「じゃあなんで今日はここ来たんだ?」
俺は単純な疑問からそう聞いたら凛月が答えてくれた。
「今日は久しぶりに4人揃ったからだよ!」
凛月は嬉しそうにそう答えた。
確かに俺はここ最近新入生の事やら転校生の事やらで全然こいつらと食堂に来ていなかったなと思う。来ていても午後の誰もいない時間帯に風紀委員と一緒に軽く食べるとかだったな…
「そうそう。だから思う存分食べてね。今日は俺らの奢り」
「いつも頑張ってるもんね!瀬采は!」
そう言っていると裏鬼は注文を決めたのか俺に端末を渡してきた。
さて、何にしようか…
ただ最近は忙しくて栄養ドリンクなどで済ませてたからな。
久しぶりに沢山食べて胃もたれするのもアレだからな…
「何選んだの?あ、別に遠慮しなくていいからねってパスタだけ!?」
「まさか瀬采。最近あんまり食べてなかったか?」
ギクッ
俺は首をぶんぶん振ったが2人にはバレバレだったようだ。話に入ってはこないが裏鬼もため息をついている。
「もぅ!ちゃんと食べなきゃダメだって!」
凛月はぷんぷん怒っていてそれに同意なのかほかの2人もウンウンと頷いている。
「今日はじゃあ控えめの方がいいかもね」
「肉食べた方がいいんじゃないか」
「裏鬼ナイス!だよなじゃあコレ追加しよう」
ワイワイと3人は俺の昼ごはんの会話をしだす。
たまには皆と話すのもいいな…
俺は自分の昼ごはんのことを3人に任せてボケっとしていた。
すると裏鬼が俺に話しかけきた。
「そういえばお前は転校生の事詳しく知っているのか?」
「いや…会ったことないからな。東堂先輩と委員長から聞いた程度だな。」
「そうなのか…てっきりもう会ったのかと思ったていた」
「まぁ最近風紀室に篭ってるし外に出てないからな」
「なら尚更だな。彼奴と関わるのはやめておけ」
「それ委員長にも言われたんだが何か理由でもあるのか?」
この兄弟はあの転校生になんの恨みがあるんだよ
まだ転校生が来てちょっとしか経ってないんだが…
まさか昔から転校生のこと知っていたなんてないだろうけど…
「…………いや」
「言いたくないなら言わなくてもいいんだが…」
声を詰まられると俺も困るんだよ……
まぁ裏鬼が言いたくないなら聞かなくてもいいか…
と俺が思っていると裏鬼は顔を急に顰めた。
何かあったのかと聞こうとしたその時…
「あ、瀬采!ナポリタンにしちゃったけど大丈夫?」
「んぁ?あぁ別にいいけど」
そう凛月に聞かれて俺は変な声が出てしまったが凛月にそう返答した。
巽は凛月に話しかけられた瀬采を見て一応と思い裏鬼に言った。
「ちょいちょい裏鬼さん。鬼の形相になってるよ」
「ん?あぁ………」
裏鬼は自分の顔に気づいてなかったようで巽は言って正解だったなと心の中で思った。
「なんかあったの?瀬采関係のことで」
「いや瀬采に確認しただけだ」
「そうなの?ま、裏鬼がいいならいいか」
巽は興味を無くしたのか凛月と瀬采の方を向いた。裏鬼も巽と同じよう向いて楽しく喋っている2人をみて自分達も会話に加わった。
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