204人が本棚に入れています
本棚に追加
それから食事が運ばれてきて4人は久しぶりに楽しんで食事をしていたのだがある一行が原因でそれが台無しとなってしまった。
「美味いなコレ」
裏鬼が頼んだカキフライ定食は2日前に新しく追加されたメニューらしい。
俺もナポリタンを食べている時…
キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
「ッゴホッ…」
「だ、大丈夫!?」
「…まさか…ね?」
「そのまさかだな」
俺はむせ返っていたが少し落ち着いてきたので
問題の騒音の方を見るとマリモっぽい奴がいた。
髪がものすごくもじゃもじゃのやつが美形に囲まれているのは傍から見たらイジメみたいだ。
「何あれ、マリモいんだけど……」
「あれが噂の転校生だよー僕も初めて見る」
「俺も初めてみるけど。凄いね、あのもじゃヘア…」
「……ハァ」
俺がそう聞くと凛月はそう答えてくれた。
巽はドン引きしており、裏鬼に関してはため息をついているが怒りが隠しきれていない。
裏鬼は本当に転校生と何があったんだ…
「さっきの悲鳴が転校生くんの容姿への悲鳴に聞こえてきた…」
「巽に同感かも…」
これを見たら確かにな…
食堂に極力行きたくなくなるなと思った。
ただ周りの視線は気にしていないのか転校生は席を探しているらしい。そうしたら番犬っぽい生徒がガン飛ばして席を退かせた。
全くもって今の生徒たちに心底同情する。
ただそんなことを思いながも俺はナポリタンを早く食べてこの場を去ろうと必死に食べた。
ほかの3人も同様のことを思ったのか同じように食べ進めていった。
そうして食べ終えてこの食堂を去ろうとした瞬間
俺の携帯から連絡がかかってきた。
連絡してきたのは神楽先輩で内容は食堂で乱闘が起こるかもしれないから食堂にいる風紀委員は待機しろとの命令だった。
俺…今日は休みだと思ったんだけどな…。
しばらく休みは取れなさそうだなと自分の不幸を嘆いた。
最初のコメントを投稿しよう!