狼くんと食堂イベント(仮)

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「ごめんね、せっかくの休みを…」 あの後俺は3人に用事を伝えて別れて神楽先輩と合流した。神楽先輩は申し訳なさそうに俺を含めた委員にそう言った。 「別にいいっすよ。」 午前だけとはいえ少し休憩できたから気分転換にはなったしな。と俺は心の中で思いながら先輩にそう言った。 「正直乱闘はまだ未遂なんだけどどうせいつも最後には起きているらしいしさすがに1年の子だけにいつも任せる訳にはいかないからね」 神楽先輩ははぁ〜っと溜息をついて事の行く末を見守る。 確かに俺たちが入ってきた時よりも空気が悪くなってきてるな…。もう転校生は人を怒らせる天才なのか…はたまた食堂にいる人の沸点が低いのか まぁ絶対前者だろうが…と俺が思っていると 「あれぇ風紀委員の人がいるぅ?」 生徒会会計が声をかけていた。 そういえばさっきからうるさいとは思っていたがお前らのせいか… 生徒会が来たことによって食堂にいる生徒は興奮気味になっている。これ収集つかなくなるぞ…と思って神楽先輩の方を見て後悔した。 「…あのクソ野郎どもが…原因作りやがって…」 「それって俺たちのこと言ってるぅ?」 「それ以外に誰に言うのかな?」 「へぇ?」 ……………聞かなかったことにしておこう。 というか神楽先輩は生徒会と折り合い悪かったなと今更ながら思った。これ人選ミスってないか? と俺が唸っていると 「おい、どうすんだよパイセン」 「どうするってもな…神楽先輩と会計をどうにかする方法は俺にはねぇ」 「……とりあえず取っ組み合い起こり始めたら いつものように止めに行くからな。副委員長のことは頼んだぞパイセン」 「あぁ」 俺に声をかけてきた福留 類(ふくどめ るい)はそう言ってまた前の方に歩いていく。 類は1年生の中でも腕っぷしが良くて委員長が気に入ってボコボコにして風紀委員に入れた。 実際俺はボコボコにされた類を見たが手加減はされているようで安心した。流石にそのぐらいの理性というか知性は委員長にも残っていたらしい。 まぁ喧嘩が強いこともあってこの乱闘を止めるのも基本類だから転校生には顔も名前もバレているらしく付きまとわれて鬱陶しいとこの前言っていた。 ドンマイ、類。
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