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「なんなんだよ!ほんとに!」
俺は委員長に執行室のソファにほおり投げられた
俺が目を開けると委員長は俺に向かって何かを投げてきた
「なんすか、コレ」
委員長は俺にインカムらしきものを投げたらしい
なんでかは今から言ってくれるだろう
「インカムだ」
「それは見れば分かるんですけど、一々なんで別室に来てまで渡す必要なくないすか?あそこには東堂先輩と神楽先輩しかいなんすけど」
「このインカムを東堂には伝えられないからなァ。
このインカムは八雲組のだからな。使い方を東堂に見られる訳にはいかねェんだよ。その分お前の家は普通だからな。万が一八雲組にバレてもなんとかなるだろ?」
東堂先輩は東堂グループの御曹司で表の人間だから極道で裏の人間である委員長の家のインカムなんか持ってたら危ないし技術などを知ったら命の保証が出来ないということなんだろうけど…
ちょっと待てよ委員長、俺の心配もしろよ!?
極道なんかに言い寄られたら俺死ぬわっ!?
「お前の腕は俺が保証してるしそんじゃそこらの俺の部下にはやられねぇぐらいわかってるからな。」
そんな保証俺はしてほしくないんだが!!!
「まあ、なんかあったら神楽もコレ持ってるし神楽に頼れよ」
この人相変わらず自由すぎだろ…
ていうかこれだけかよ要件はと俺がそう思ったとき
「それと久我泰誠には気をつけろよ。俺からせっちゃんへの忠告だ。お前はお人好しだからな。首を突っ込む前に言っておくが、正直彼奴には関わらない方がいいな」
「いや、トラブルメーカーに自ら突っ込むバカなんて居ないと思うんすけど」
いやまず好きで久我の近くになんて絶対行かねぇよッ!
と俺が心の中で叫んでいると、
「ま、それもそうかァ。んじゃまたな」
委員長は苦笑をしてそのまま執行室のドアノブを掴んだ
「おい待て!アンタせめて書類だけでも持ってけよ!」
「気が向いたらな」
「おいっ!」
委員長は執行室の扉を開くとそのまま風紀委員室の扉を開いて風紀委員室を後にした。
俺は仕方がねぇと思いながらマフラーを整えてから執行室を出ると
「あ、話終わったんだね。こっちも風紀の配置の案作っといたんだけど、瀬采確認してくれない?」
「あ、うっす」
ひと段落ついたんだろう。東堂先輩と神楽先輩はソファに座って珈琲を飲んでいた。
「なんの話をしていたんだ?八雲と」
「……あーえっと」
「凛雨、なんでもいいんじゃない?というか百鬼が言うことなんてろくな内容ないよ経験上だけど」
「…それもそうか。と黒陽、新歓のルールを確認したんだか資料の確認終了したらお願いできるか?」
「あ、はい」
俺はあの人のことは置いといてとりあえず目の前にある大量の資料の添削を優先しようと思い作業に取りかかった。
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「さて、せっちゃんはこれからどう転校生に関わっていくんだろうなァ」
八雲百鬼は風紀室を出た後屋上で寝そべっていた。
屋上は原則立ち入り禁止なのだが彼は風紀委員長であるため屋上の鍵を持ってる。だから屋上は彼の縄張りみたいなもので来る人間は神楽と瀬采ぐらいしか居ない。
「せっちゃんは口は悪いがお節介だからな。きっと真正面から関わっていくだろうな。神楽もせっちゃんの事が大好きだからきっと転校生と関わりを持つだろうなァ。まぁそれは置いとくとして…久我泰誠ねェ?」
百鬼は久我泰誠と会うのは初めてではなかった。
百鬼自身の記憶が正しければ4年前に彼に会ったことがある。久我泰誠としてではないけれども。だから久我泰誠の厄介さは自身が1番理解していると自負している。だから瀬采にあのような忠告をしたのだ。
「彼奴がこの学園に来ても俺に関係は無いが…俺達の大切な宝物に手ぇ出したら唯じゃ済まさねぇよ?」
百鬼はククッと妖艶に笑いそのまま目を閉じた。
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