第五話『摩耶を死に導いた、あの事故』

1/1
前へ
/7ページ
次へ

第五話『摩耶を死に導いた、あの事故』

💙:お父さん…?摩耶のお父さんは…どこかに行ってしまったって…   それって…もしかして正人さんじゃ… 💛:………… 💙:……何で黙ってたんですか? 💛:ずっと見守っていたかったから。…こうなった経緯を教えるよ。 💙:……はい。 ーーーー9年前 病院にてーーーー タッタッタッタ👣 💛:摩耶!!大丈夫か! 🧡:お父さん…(泣)摩耶、片目を……(泣) 💛:……片目、無くなったのか…? 💜:ごめんなさい…… 🧡:何謝ってるのよ…摩耶は何も悪くないの…! 💛:そうだ。摩耶は何も悪くない。 💜:お父さん…犯人、捕まえて…。刑事…でしょ…? 💛:おう。絶対、絶対捕まえるからな。安心してろ。 💜:ありがとう…!頑張ってね…。 その後、この交通事故のひき逃げ犯を捕まえる事になった。 警察側で色々やって、犯人を特定したのだ。しかし… 🖤:外国に行ってるんだ。だから、何も出来ない。 💛:でも!犯人が特定出来てるんです!このまま、逃すつもりですか!? 🖤:そうするしかねえんだよ。大体、交通事故の件だけで、外国行くのか?   もっと、大きな事件だったら別だけど。 💛:事件の大きさで判断するんですか!? 🖤:ああ?何だよ。文句あるの? 💛:………何でもありません。 俺は、先輩の圧に負けてしまった。 このまま反抗し続けたら、最悪な未来になるとしか思えなかった。 摩耶と約束したのに。娘と約束したのに。 俺は、責任を感じ、『ごめん』という紙と離婚届の紙を残して去った。 ーー8年後ーー 今は、出版社の仕事をしている。 前の刑事の仕事は、移動になったため、『退職願』を出した。 そして今日は、新人小説家の担当になると聞いている。 もうすぐで来るはずだが… 💜:あの… 💛:はい?あ、君達が新人小説家か〜!   (あれ?この子、見た事があるような…) 💜:『環状 摩耶』です。 💙:『平屋 心恋』です! 💛:(環状…摩耶?もしかして…あの摩耶…?) 💜:あの…どうしましたか? 💛:あ、いやいやいや。何でも無いよ。   (俺がお父さんなんて…言わない方が摩耶の為だよな…。) そのまま一年間、自分が摩耶のお父さんだとは言わずに、ずっと見守っていた。 ーーーーーーーーー 💛:そのまま何も無しに、見守る生活が幸せだったんだ。   だが…こんな事になって…(泣) 💙:正人さん…。 💛:…(泣) 💙:摩耶、今隣に座ってますよ。 💛:え…? 💙:そんな気がするんです。摩耶の隣に、ずっといましたから…。   『お父さん、自分を責めないで。』って言ってる気がするんです。 ーー第五話完結ーー最終話へ続くーー
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加