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第五話『摩耶を死に導いた、あの事故』
💙:お父さん…?摩耶のお父さんは…どこかに行ってしまったって…
それって…もしかして正人さんじゃ…
💛:…………
💙:……何で黙ってたんですか?
💛:ずっと見守っていたかったから。…こうなった経緯を教えるよ。
💙:……はい。
ーーーー9年前 病院にてーーーー
タッタッタッタ👣
💛:摩耶!!大丈夫か!
🧡:お父さん…(泣)摩耶、片目を……(泣)
💛:……片目、無くなったのか…?
💜:ごめんなさい……
🧡:何謝ってるのよ…摩耶は何も悪くないの…!
💛:そうだ。摩耶は何も悪くない。
💜:お父さん…犯人、捕まえて…。刑事…でしょ…?
💛:おう。絶対、絶対捕まえるからな。安心してろ。
💜:ありがとう…!頑張ってね…。
その後、この交通事故のひき逃げ犯を捕まえる事になった。
警察側で色々やって、犯人を特定したのだ。しかし…
🖤:外国に行ってるんだ。だから、何も出来ない。
💛:でも!犯人が特定出来てるんです!このまま、逃すつもりですか!?
🖤:そうするしかねえんだよ。大体、交通事故の件だけで、外国行くのか?
もっと、大きな事件だったら別だけど。
💛:事件の大きさで判断するんですか!?
🖤:ああ?何だよ。文句あるの?
💛:………何でもありません。
俺は、先輩の圧に負けてしまった。
このまま反抗し続けたら、最悪な未来になるとしか思えなかった。
摩耶と約束したのに。娘と約束したのに。
俺は、責任を感じ、『ごめん』という紙と離婚届の紙を残して去った。
ーー8年後ーー
今は、出版社の仕事をしている。
前の刑事の仕事は、移動になったため、『退職願』を出した。
そして今日は、新人小説家の担当になると聞いている。
もうすぐで来るはずだが…
💜:あの…
💛:はい?あ、君達が新人小説家か〜!
(あれ?この子、見た事があるような…)
💜:『環状 摩耶』です。
💙:『平屋 心恋』です!
💛:(環状…摩耶?もしかして…あの摩耶…?)
💜:あの…どうしましたか?
💛:あ、いやいやいや。何でも無いよ。
(俺がお父さんなんて…言わない方が摩耶の為だよな…。)
そのまま一年間、自分が摩耶のお父さんだとは言わずに、ずっと見守っていた。
ーーーーーーーーー
💛:そのまま何も無しに、見守る生活が幸せだったんだ。
だが…こんな事になって…(泣)
💙:正人さん…。
💛:…(泣)
💙:摩耶、今隣に座ってますよ。
💛:え…?
💙:そんな気がするんです。摩耶の隣に、ずっといましたから…。
『お父さん、自分を責めないで。』って言ってる気がするんです。
ーー第五話完結ーー最終話へ続くーー
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