夢見る俺たちのクリスマス

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 今日は、待ちに待ったクリスマス。  休日と重なるのは、実に六年ぶりらしい。  日曜日なら俺も仕事が休みだから、本格的なクリスマスはイブじゃなくて25日にしようと理人さんと決めた。  朝起きたらクリスマスエッチして、クリスマスプレゼントを交換して、クリスマスクッキングしたらちょっと遅めのクリスマスランチを食べて。  その後は一緒にクリスマス映画を見たり、クリスマスケーキを食べたりしながら暗くなるまでの時間を過ごして、日が落ちたらコートとマフラーで完全防備して、イルミネーションの綺麗な街並みをゆったり散歩して。  色とりどりの光が輝くでっかいクリスマスツリーの下で、理人さんと触れるだけのキスを交わすと、理人さんが、俺の耳元で「もう、帰ろ? 我慢……できない」と熱っぽい声で囁くーーなんて過去最高レベルで浮かれた俺のクリスマス計画は、朝、目覚めた瞬間に倒れた。 「百合(ゆり)ちゃんとのアハンウフンは楽しかったか……?」  俺の寝ぼけ眼を埋め尽くしていたのは、理人さんの顔。  まったくエンジンのかかっていない頭は、実に間抜けな音を紡ぎ出した。 「……は?」  理人さんのアーモンド・アイが、カッと見開かれる。 「さーて、問題です」 「は……」 「佐藤くんは、何回寝言で『百合ちゃん』って言ったでしょうか!」 「えっ……」 「……」 「ええっ!?」  一気に、目が覚めた。 「ま、理人さん! ちがっ……ぎゃ!」  ありったけの腹筋を使って起こそうとした上半身は、無惨にもベッドに沈み込んだ。  俺の腹に跨ったまま、理人さんが鷲掴みしてきたからだ。  え、何をって?  をだよ! 「しかも、こんな立派になるまでおっ勃てやがって!」 「だからそれが誤解なんですって! ちょ、いだだだ! 全力で握るのやめてください! もげる!」 「黙れ浮気者! お前なんかもげてしまえ!」 「ああもう! 確かに夢は見てましたよ! それも、高校時代の! でも、理人さんが思っているような内容じゃないんですよ!」  そう、  なぜなら、俺が見た夢はーー
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