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「ねえ、あなた、私の弟子にならない? 」
「で、弟子に? どうして?私がすごい魔力を秘めているからとか? 」
(え、え、え。私、秘めたチート的な才能があったりする?
現実世界とか異世界とかで大活躍する展開きちゃう?)
「いや、あなたが暗いからよ。それと碌に人と関わろうとしないから。」
魔女はバッサリと言った。
ムメはグッサリと来た。
思わず、力が抜けて座り込んでしまう。
(というか暗くて人と関わろうとしないからって弟子にしようとするって何?
魔女になる条件なの?
愛人が百人ぐらいいそうなこの人も隠れコミュ障で陰キャなの? )
ムメはぐるぐると考えた。
「それで? 弟子になるの? ならないの? 私の弟子になったら、代わりに願いことを叶えてあげるわよ。」
魔女は威圧的にムメに詰め寄ってきた。
普段の彼女だったら、碌に話せないで終わっていたかも知れない。
でも、ムメの脳裏に占い師に言われた言葉が過った。
「で、弟子になります! だ、だから、私の異世界でスローライフを送りたいっていう夢を叶えて! 」
そうムメはどこか遠い場所に行って、そこでゆっくり暮らしたかった。
そんなことをずっと願っていたのだった。
「異世界でスローライフねえ。それじゃあ、私の世界に行きましょう。」
こうして、ムメの異世界でのスローライフ生活が始まったのだった。
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