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「うん。海斗、随分とマシになってきたな。何があった?」
「たくさん練習しただけです」
「Monopolize‼︎の新メンバーである事をちゃんと自覚し始めてきたみたいだな」
ライブに向けて先輩方にダンスや歌をレクチャーして貰う内に注意される頻度も少なくなっていった。
もしかしたら最初は気を張りすぎてたのかもしれない。
「海斗ー、玲央特製ハンバーグだよ! 俺の海斗への愛がこもったハンバーグ食べて食べて!」
「はぁ⁉︎ こんな黒焦げの肉の塊を俺に食えと? お前ハンバーグなめてるのか!」
「海斗が怒ったぁ!」
俺の担当が決まったのは玲央が料理当番の日だった。
「はぁ、ハルヒさん! 料理当番交代で」
「えっ? 今からデリバリーみんなで頼もうとしてたんだけど。玲央が料理当番の時は結局いつもそうなるし」
「肉はまだたくさん余ってるな。俺が本当のハンバーグ教えてやるよ、ポンコツリーダー」
「ぽ、ポンコツ⁉︎」
「横で俺の作る様見てろ」
玲央が料理を失敗した為、代わりに俺がハンバーグを作る事に。
幸いまだ俺の分しか作られてなかったから被害は最小限に済んでいた。
「よし、こんなもんだな」
「海斗の作ったハンバーグ……すごいね」
「あんたが出来なすぎなんだよ」
「この黒焦げハンバーグは玲央お兄さんが責任取って食べるからね」
「は? 俺によこせよ。俺の為に作ったんだろ? 食ってやっても良いぞ。仕方ないから」
「か、海斗ーっ! やっぱり天使!」
壊滅的に料理できないメンバーってこいつの事だったか。
「海斗ってさ、玲央にはやたらツンデレだよね」
「はい⁉︎」
「最近玲央にはタメ口だし、きっついなぁと」
言われてみれば!
まあ、今まで敵視してた相手だしな。
「海斗はMonopolize‼︎のツンデレ担当だね」
「それだよ、玲央! 海斗の担当! ファンにもさツンデレしたら良いんじゃない?」
「はい⁉︎ つ、ツンデレ担当⁉︎」
こうして俺はグループのツンデレ担当にされてしまったのだった。
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