第2話 天王寺玲央がスーパーアイドルでいられる理由ー海斗Side

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第2話 天王寺玲央がスーパーアイドルでいられる理由ー海斗Side

『トレンド1位:れおかい』 何でトレンドなんだぁぁ! 「海斗、俺達の仲が認知されたねっ」 「はぁ? 何でだよっ!」 「ライブ来てたお客さんが終演後に一気に呟いてるんだね」 「マジかよ。新メンバーいらんとか言ってたくせによ」 「ヲタクはちょろいからね」 「アイドルのお前がそれを言うな」 新メンバー初参加のスペシャルライブは大好評だったらしく、終演後すぐに俺と玲央のコンビ名がSNSのトレンドに入った。 「よくやった、モモセに海斗っ」 「あ、社長……」 「社長も見てたんですねぇ! 僕達の事」 「SNSは二人の話題ばかりだ。やっぱり若くて爽やかで可愛い子がみんな好きなんだね」 「しゃ、社長……最年長の俺にはきつい言葉だよ……」 「龍馬様だってまだ若いぜ! ぴちぴちだぞ!」 「あはは、玲央と龍馬だってもちろん良かったさ?」 「なんだよ、そのついで感!」 社長が褒めてくれたって事はやらかしてはないみたいだな。 一瞬変な空気にしたし焦ったわ。 「さて、お披露目ライブも終わった事だし……これからは二人にたくさん露出して貰うよ! 音楽番組出演、雑誌のインタビューに生配信、ラジオ番組出演、バラエティ番組、あとドラマ出演」 「ど、ど、ドラマ?」 「あ、ドラマは海斗だけだった。玲央のバーターでね」 「あの芝居経験0なんすけど?」 「大丈夫。最初は皆初めてさ」 この社長無茶苦茶だ! 「モモセもドラマ出たかったぁ」 「モモセはイメージ違うからなぁ」 「は? イメージ?」 「海斗は玲央の殺された弟役だから」 「えっ。俺殺されるんすか⁉︎」 てか、殺される役にイメージ合う合わないあるの? 「本当は事務所の違う俳優がやるはずだったんだけど、突然入院してしまってね。だから、海斗に仕事が来たってわけ。出番も台詞も少ないし、大丈夫さ」 「は、はぁ」 出番が少ないとはいえ、認知度上げるきっかけにはなるか。 「ドラマでも海斗が死ぬのは嫌だな……お兄さんもう泣いちゃう」 「一人で泣いてろ」 「モモセ、殺される役じゃなくて良かったぁ」 ライブがようやく終わったと思ったら次から次へと仕事が予定されている。 そういう世界だよな、アイドルって。
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