42人が本棚に入れています
本棚に追加
「うっ……頭痛いよ。海斗、昨日俺そんな飲んでた?」
「二度と俺の前で酒飲むな」
「海斗⁉︎ もしかして俺やらかした⁉︎」
「アラサーのおっさんが。あんなに酔って恥ずかしくないのか?」
「なんかよく分からないけどごめんって! 海斗ー!」
翌朝になると、ハルヒさん以外の大人組3人は酔いが残って辛そうだった。
「ちょっと待っとけ」
「海斗?」
俺はコップに砂糖水を入れ、玲央に渡す。
「これ飲めばちょっとはマシになんだろ」
「海斗、何でそんな知識あるの⁉︎」
「うちの母ちゃんがよく酔い潰れるからな。よく介抱してた」
「海斗が作った砂糖水……冷蔵庫に一生保管したい」
「早く飲め。今日雑誌の撮影入ってるだろーが」
「ごめん、ごめんっ」
やれやれ手のかかるリーダーだ。
「飯食ったらすぐ支度しろ」
「でもタダシと龍馬もまだ準備出来てないよ? 何で俺だけ?」
「ハルヒさんに……龍馬とタダシの世話で手一杯だから玲央の世話係は海斗でって言われた」
「世話係⁉︎ 俺は馬か何かなの?」
なんか面倒くさい事押し付けられただけな気する。
「さてと、支度完了したよ。海斗」
「お前……さっきまで酔い潰れてた奴と同一人物か?」
支度を済ませた玲央はいつものキラキラ王子様モードだ。
「海斗から貰った砂糖水飲んだら復活しちゃった。ありがとう、海斗」
こいつ、また身体から星を放出してる⁉︎
「別に。ハルヒさんから世話頼まれたからだし」
「良い子良い子ー」
「頭撫でんな! 子供扱い禁止っ」
「はぁ、海斗に怒られると朝が来たって感じがして良い目覚めだなぁ」
「置いてこうか、こいつ……」
玲央とは同部屋でただでさえうんざりしてるのに……。
「じゃあ、今回のグラビアは今話題のれおかいで!」
撮影スタジオに着くなり俺は戸惑った。
「はい⁉︎」
「俺と海斗で王子様の格好するんだね」
「お、王子様の格好……」
幼稚園の学芸会以来の王子様!
「大丈夫。王子様衣装は慣れだから」
「俺のキャラじゃないだろ……」
「えーっ? 海斗絶対似合うよ! さ、着替えてこ!」
こいつとツーショットだろ?
笑顔で写れる自信無いぞ!
最初のコメントを投稿しよう!