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「海斗くん、新人同士仲良くしてくれたら嬉しいなっ」
「あ、はい。よろしくお願いします……」
「もうっ! 硬いよ! 同い年なんだしフレンドリーに行こ?」
「うん、よろしく」
俺と同時にデビューが決まった白雪モモセは一切動揺を見せていない。
あれ、しかも何でもうデビュー決まってるんだ?
普通練習生って段階を踏んでからでは?
「社長、おはようございますっ」
「おはよう、みんな。新メンバーの二人もおはよう」
社長がオフィスに来ると、空気が変わった。
「おはようございます、社長っ」
「お、おはようございます……」
オーディションの時から思ってたけど、社長若くね⁉︎
しかもやたら顔がいい男だ。
そういえば母ちゃんが社長は元俳優って!
「モモセは元気いっぱいだけど、海斗は緊張気味かな?」
「す、すみません……」
「天王寺玲央を超えるスーパーアイドルになるって言った子はどこ行ったのかな?」
「なっ⁉︎」
何で本人の前で言うんだよ、社長ー!
「えっ! すごいね、海斗くん」
「モモセがアイドルを目指す理由は自分が世界で一番可愛いと思うから……だったかな?」
「えー! 何で言うんですかぁ。社長ー!」
この事務所、守秘義務が無いのか?
しかも、さっきから天王寺玲央の視線すごい感じるぞ! これじゃあ俺、ただの生意気な後輩だもんな!
「早速今日から二人には入寮して貰うから学校は月曜日からだからよろしくね」
「は、はい! 宜しくお願いします」
社長は挨拶だけ済ませると社長室へ。
学校は芸能人が多く通う学校に変わるし、住む場所は事務所が用意した寮だ。
つまり常に慣れない環境に置かれるという事だ。
「社長も行ったし、ピリついた空気はここで終了ー! 自己紹介タイムの始まりだよっ! まぁ、俺らの事は分かると思うけど改めて! まずはリーダーから!」
メンバーの一人であるハルヒさんの一声で空気が少し和らいだ。
「天王寺玲央です。最年長28才でリーダーでセンターです。メンバーカラーは赤で王子様やってます。二人とも悩みがあったら気軽に俺に相談してね」
天王寺玲央はキラキラしたオーラを放ちながら、自己紹介した。
この男、身体から星を放出してるのか?
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