45人が本棚に入れています
本棚に追加
王道編入生
side:渡利零
八「レ・イ・にゃーん!」
皆さんさんこんちには。レイにゃんこと渡利零です。あー、今は学園なので、このキャラでいきます。
零「......」
先程の声は、同じ3年S組の生徒で、委員長仲間の葛西八尋。この学園は、容姿、権力でクラス分けされます。そして、1番上のSクラスは学園のカースト上位。彼は、世に言う腐男子ですが、この学園、二割はそうなのです。まあ、腐男子にとってはとても良い環境なのでしょう。七割ゲイで、二割バイ、一割ノンケのこの学園は、BL、の宝庫ですから。
八「あのね、明日、王道転校生来るらしいよ!」
なぜ、僕が返事をしていないのに話続けるのか。それは、ただこの男の頭が可笑しい訳ではなく、(いや、少しあるかも......)僕が、喋らないから。中高一貫校のこの学園で、中等部入学式のとき、主席だったので挨拶をしたんですが、そのとき結構な人数の方が倒れまして......面倒なので話さないことにしてます。
ですが、さきほどの八尋の発言は少し違いますね......
零「φ(._.)ノート」
八「ん? えーっと、《編入生ですよ。中学で暴力沙汰起こして、全治四ヶ月の重傷負わせたりしてたのを知らないで学園が入学許可出したんですけど、それが明らかになったからか色々面倒ごとが起きて、五月まで先延ばされたらしいです》......えー、アンチ王道かー、やだなー......」
BL見られればいいらしいんですけどね。でも、言ってないことあるんですよ。その編入生、相当な面喰いらしくて......多分、彼も傍観者じゃいられなくなりますよ。勿論、僕も。はは、荒れそうですねー。
八「てか、なんで知ってるの???」
零「........................ニコッ(^∇^)」
八「怖い怖い怖い怖い怖い」
適当に笑っておけば、勝手に解釈してくれるので、八尋はいいですね。無駄に頭いいので。考えてること通りですよ。
零「......《というか、なんで知ってるんですか?多分、まだ生徒会も知らされてないですけど......》」
八「腐男子舐めるでなーい。そんなのちょちょいのちょいっ、だよ!」
零「..................」
彼も相当ヤバいところまで来てますけどね。なんです、腐男子に何の力があるのでしょうか......
八「あ、そーいえばさー、ハヅッチャンがさー、新入生に泣かれてた」
零「............《中等部で見てなかった?》」
八「さあ?それでも怖いでしょ、あの顔はっ」
ギギギギギ、と古い油の足りない機械のような音が聞こえそうな速度で後ろを振り向く八尋。頭を掴まれてます。
彼の先には、修羅がいました。
で、終わろうとなんてしてないですよ!
八「は、ハヅッチャン!暴力メ!」
葉「あ''?これはまだ暴力ではねぇだろ」
八「そうだけど、そうじゃない!!!」
葉「あ、はよ、零、泉」
修羅こと、鴎川葉月。体育委員長で、よく怖がられますが、実際は皆(委員長)のママです。ママって呼んだら殺されます。
零「 コクッ 」
泉「おはよー」
あ、因みにずっと僕の膝の上にいたのは同じく委員長仲間の花京泉です。彼、役職持ちの中で小さい部類の彼ですが、一応日本人男性の平均はあります。僕は鍛えてるので、一応余裕です。
泉「災難やったねー葉月、葉月は優しいのにねー、家事も出来るし、皆のママやのに」
あ、地雷ワード......まあ、泉には手出さないですけどね。
葉「誰がママだ、ボケ。というか、ビビって泣かれたんじゃねぇよ」
泉「え、ほななんで?」
葉「あー、なんか、憧れ?らしい」
泉「そっちの方がおもろいんやけど」
八「憧れ!?不良じゃん(笑)」
葉「真面目くんだったぞ?」
泉八「???????」
あぁ、あの子ですか。確か、去年騎馬戦で独(?)走してましたね。ボロクソ言いながら。
葉「んなことより、コレ」
そう言いながら、葉月が見せてきたのは......
八「うわぁ......これ、去年の体育祭?」
葉「あぁ、泉と零が白組だからな」
去年の体育祭の隠し撮り写真の数々。これは、コスプレ狩り人競争かな。
葉「芹沢の部下......あー、政岡が取引現場押さえてな。とっとと渡しておこうと」
八「うわっ、イズミンの和風メイドコスの写真がある......」
泉「そら、もう運営委員会の趣味やったよね」
葉「ん?いや、運営委員会委員いるだろ。しかも、コスプレ狩り人競争主催者」
ん、と指を指すのはこちら側。はい、僕運営委員会副委員長で、コスプレ狩り人競争主催でした。ただ、和風メイドコスは僕の趣味ではありません。ミニよりクラシックの方が好きです。
零「(^∇^)v」
八「お主も悪よのぉ」
泉「あ、八尋のトラヌイコスもあったで」
八「あー、あの俺推しの生徒がそうじゃないけど可愛いって騒いでたやつ」
ぴしっ、何を見たのか固まった二人が持っていた写真を覗き見ると、なんと僕のバニーボーイの写真でした。
八「あー、これ、約7割のタチが息子とこんにちはしたやつ......」
泉「あー、これでよう強姦沙汰にならへんかったやんな」
葉「あ?何言ってるんだ?なっただろ」
あ、ちょっと葉月!!!何言ってるんですか......
八泉「え?」
ギュンッ 勢いよくこちらを振り向く泉。ガシッ 第一ボタンを開けた胸元を掴まれました。
泉「そんなん聞いてへんのやけど、ねぇ、零くん。どないなこと?」
八「俺、無理矢理はあんまり好きじゃないんだけどさ、その頃もうユウチャンと付き合ってるよね。ねぇ!」
葉「あ、言ってなかったのか?すまん」
ホントですよ。
零「............φ(._.)ノート 《そもそも、挿れられる前に逃げましたし、本番いってないから言わなくていいでしょう》」
八「あーのーねー、心配するもんなの!」
泉「零くんの場合、面白そうやったさかい最後までしよう思たけど、きしょかったさかいやめた、やん!なんで葉月くんも言うてくれへんの!」
葉「すまん、知ってるもんだと......」
むー、そんな効果音が付きそうな表情に外野は静かに騒いでいます。
治「あー、委員長!いる奴全員来てくれ!」
ん?風紀委員長?が扉の前で大声で叫んでいます。今は、昼休みのため、優作や雪人はいませんが......
葉「取り敢えずいくか」
八泉「ブーブー」
八尋と泉は何か言っていますが、聞こえないことにしましょう。
最初のコメントを投稿しよう!